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  • 2019年6月24日カウント開始日:

完結までのクラウドファンディング長い道のりと苦難

さて、タイトルの通り、皆さんが待ちに待っている、クラウドファンディングのお届け(いわゆるリターン)ですが、ブログ独自の体験談を書こうと思います。

目次

試練との闘い。悪戦苦闘

皆さん、モノづくりって、一言でいうけど何だか知っていますか?

まぁ、知るところではないんだろうけど、世の中にはモノがあふれかえっています。お金さえ出せば何でも手に入る時代。

あたらしいものを作るのは、大学入試より過酷で、時に難しい。表現的に万人受けする言葉は見つからないが、あなたにできることではない事だけ言っておこう。

読者のあなたにできないものを、筆者が作っている。ということだ。誰にも変わりは務まらない。そういうミッションだ。

ものづくりは試練。常に戦い。自分にとって闘いとは何だろう?そう自分に問いかけてみてください。

あなたにしかできないもの、それは筆者にはできない。

物語の始まりは4年ほど前

水冷服人間エアコンが順調に売れ出していたころ、当時は12万円/一式~としていたが、そんなのかまわずに売れていた。高いか安いか、そんなのは使う人次第なのだ。

そんなある日、一本の電話が筆者に入る。

大手エアコンメーカーに問い合わせたが、どこも取り合ってもらえなかったんです。ゴンドラ内を冷やしたいのですが。。。

それなら簡単ですよ!すぐに作れます。

そして、30日後

試作品を完成させた筆者は、大手ゼネコンの担当者のもとへ試作品の体感をしてもらいました。

おおおっこれはすごい!!良く冷える!

それは良かった!無事解決ですね!

その時作ったのがバケツエアコンのモデルとなる、流氷エアコン(バケツエアコンのプロトタイプ初号機でした。)

しかし、その後、依頼主からの連絡が途絶えた。そのころ東京都知事は湯河原の一件にて辞職し、新しい都知事に代わっていた。

せっかく作った空間冷却器

電源もなく、工事も不要、持ち運べる活気的なアイテムが数年、宙に浮いた状態だった。これではもったいない。業務用から民生用の製品に作り替えよう!

そう思って、いくつかの民生用試作を作りだす。その結果、民生用第一号機「バケツエアコンCS703」の試作に成功した!

せっかくだから、マスコミに取り上げてもらおう!そう思って知り合いの新聞社へこんなのできたんだけどー?って持ち掛けた。その後。。。

Yahoo!ニュースランキング第一位獲得

忘れもしない2018年7月1日未明。どっかーん!!と爆発した。「バケツエアコンCS703」がリツイートの嵐!メディアラッシュが始まった。

Yahooニュース砲さく裂!

問い合わせは殺到し、一時コメントは1500件を超えた。地上波12本/一日を記録。ラジオや雑誌(女性自身/週刊新潮)、新聞(天声人語)などなど

暑さと、メディアへの掲載タイミングがばっちりなタイミングで入ってしまったのだ。これが功を奏した。おかげで公式ページのアクセスが殺到。一時閲覧不可にまで陥った。

市場の騒ぎは収まらなかった。

2018年7月、突如やってきた猛暑に人間エアコンは殺到した需要に供給が追い付かなくなった。なんせ一人で夜な夜なせっせと作っているので、来る日も来る日も完売でした。そんな中、バケツエアコンの量産に着手できるはずもなく、月日が過ぎていった。人間エアコンの供給に追いついたのはすでに10月半ばを超えていた。

バケツエアコンの量産計画が始まった。

本格的にバケツエアコンの量産化計画に動き出したのは2019年に入ってからだった。筆者自身、ここまで騒がれると思っていなかったため、全く準備がなかったからだ。CS703は筆者自身、売る気は全くなかった。まだ未完全だと感じていたからだ。省エネ性、騒音、冷却力どれをとっても、納得がいかなかった。

そこでCS707型機の構想を始めた。

すでに、設計は素早く完成させていた。そして試作もそこそこできたのだが。

問題が。

開発パートナーが使えない。

芦田愛菜だよ♪愛菜のマネージャーが使えないの。。。

なんかそんな芸人いたよなー

まさに、仕入れ先のエージェントが全く使えなかった。常に足手まといな状態。筆者のストレスと不安は増すばかりだった。

不安を払しょくするために、たくさんの時間と予算を使った。海外の新規エージェントと面会を繰り返し、最終定期に折り合えない。そんな日々が続いた。

大量のモノづくり資料に映像、もはや小学生にでも教えるのかっ!っていうぐらいの膨大なデータづくり。(過剰だと思う。)手取り足取り状態だった。

それぐらい、パートナーの存在はきつかった。

おぜん立てしても折り合えない

あれもこれも、本来ならエージェントが行う仕事もすべて、筆者が行った。

例えば、パーツの1個1個をすべて探して、エクセルに起こし、価格も調べ交渉した。加工方法やアッセンブリ、パーツ梱包についても1つ一つ行った。

これらは常識の範疇でできて同然な仕事なのだが、彼らはそのレベルに達していなかった。いや、そんな人材は存在しないと思う。特に筆者の身の丈と合うエージェントなんていない。

開発といっても仕事の半分がマネジメント

情けないことに、こちらたった一人なのに仕入れ先の面倒も見なければならない。日本人の給料の高さをなめんなよ!っていいたくなるのさ。

エージェントの管理(上司みたいな役)を仕事の半分行っていた。

依頼した仕事も同時に2個投げると、1個は平然と忘れている。同時にタスクをこなせないのだ。タスク処理ができないため、その管理を筆者が自動的に請け負うことになる。非常に無駄な時間だ。自分の設計時間を割いてまで、やらなけれんばならないマネジメントだ。ほとんどが怒ってばかりの内容だが、気持ちを押さえつつ、時には妥協もしながら彼らと付き合っていった。

指示した仕事も、時間がたつと変わったことになっている場合がある。これはエージェントの個人判断によるもの。勝手に仕様が変わることも普通だ。こちらの断りさえないことが多い。

わかりやすく言うと、こんな感じ。アンパン買ってきて!って依頼したら、なぜかクリームパンを買ってきた。なんで?って聞いたら、パンを買ってきたよ。って平気な顔して言うわけ。そして筆者は呆れた顔してクリームパンをかじるのであった。

こんなことを毎日続けながら、開発を続けているのだ。どうだ!日本人!これでも開発をなめてるか?

クラウドファンディングと商談を開始

すでに年末にバケツエアコンのクラウドファンディング開始までの打ち合わせを行っていた。当初2019年1月にスタートを切る予定だった。しかし、レベルの低いエージェントと付き合うことでの遅延がズルズル、ズルズルと滑り出し、幸先が不安となっていった。

それでも何とか前へ進みたい。はやる気持ちを押さえながら、市場の欲しいをかなえるために必死だった。

ついに2019年4月、クラウドファンディングがスタートした。この時、まだ提供終了まで半年の猶予があった。十分な時間だと思われた。ところが、また、エージェントが飛んだ。

焦る筆者は、次のエージェントを探さなければならない事態になってしまった。本当にできる人はいないのか??途方に暮れていたところ、一つのパーツメーカーの素早い対応に感銘を受けた。まだ彼の実力は知らない。しかし、レスポンスは早い方だ。一か八かの賭けに出た。

新しいエージェントと商談開始

すでにスタートが切られたばかりだったが、残すところ約半年。

試作はすでにできていたため、リストアップされた資料とともに、エージェントの引継ぎを行った。新しいエージェントにまた、最初から説明を行わなければならず、認識の一致までに2週間は要した。そうしてようやく量産までの道のりが見えてきた。

しかし、ここからが難関の嵐。

要求したパーツがなかなかそろわない。パーツはホームセンターみたいに基本在庫していない。発注後にゼロから生産される。完成までの納期をリードタイムと呼ぶ。リードタイムは一番遅いパーツを基準に最適化を行う。遅いパーツは何度もメーカーに問い合わせ、催促を繰り返さなければ、ほっておくと2倍以上のリードタイムになることがある。これもマネジメントの仕事なのだ。まず、納期の約束は今まで守ったためしはない。

彼らパーツメーカーの事情や性格を考えると、マジメント力は非常に乏しい。

日本の電車みたいに秒単位で運行していない。遅延しても罰則はない。ゆるーく仕事している。まぁそれも織り込み済みだが。だからこそ、一度言ったことを何度も電話して、催促が必要なのだ。借金取りぐらいの勢いでね。

安全のためロットを分けた。

初めてのエージェントに、初めての量産計画。考えただけでも恐ろしい。

前例がないことを行わなければならない筆者の気持ちは、あなたに理解できるだろうか?

生産したロットすべてが廃棄。ってことは経験上ゼロではない。せっかく作った製品が入荷しても、そのままごみ処分場へ行くことはよくある話だ。

その損失はすべて筆者にある。

安全のため、ロットを分けるとは、テストロットという発想で、2回目以降の生産のための練習といったところだ。本来はエージェントが気を利かせて、品質や生産の問題を事前に管理し、ミスを見つけ出すのだが、まずその機能は精度よく働いていない。いわゆる使えない人間。

クラウドファンディング期間最大90日が終了

3か月の募集期間の1か月で完売したバケツエアコン。残りの2か月は宙に浮いた。

初回限定の10個をなんとかしてでも、提供しようと必死だった。

パーツをなんとかかき集めた筆者は、10セットの生産に成功。遅延なく提供することができた。これはエージェントに頼らず、個人で集めた。本当に疲れた。

さて、次の限定30。3倍の生産をしなければならない。かなり大変だった。遅延入荷したパーツにより一個一個手作りで仕上げた。睡眠時間を削りながらなんとか出荷にこぎつけた。

そして次の100セット。さらに量が増して、重くのしかかってきた。すでに次ロットのオーダーは済ませてあるのだが、パーツの揃いが悪い。遅延するのは明らかだった。

100セットの一部を出荷し、ここで一時製造停止に。

予定していたパーツの製造スケジュール遅延。

パーツ工場のなんだかんだの言い訳が始まった。とにかく早くしてというしかなかった。

生産完了したが、スペックに違いがあり、持ち戻し仕様の更新作業が行われた。

遅延スケジュールにイレギュラー作業。通常の2倍以上の納期を要した。その間、交渉にかかる人為的遅延や、持ち戻し後の製造ラインの組みなおしなどで、予想以上に無駄な時間が経過してゆく。

間違えたのはパーツ工場。遅延しても罰則は一切ない。当然謝罪もない。

ただ単に、依頼人が損をするだけ。ただ、それだけ。ただ時間が過ぎてゆく。

エージェントから一報が入る

入荷したパーツが、前回と全く異なる。という内容だった。

それは致命的な欠陥だった。前回入荷したものと同じものを発注したはずなのに、ありえない光景だった。

水中ポンプなのにケーブル長さが20cmもなかった。

えっ!!なにこれ。

しんじられない。でも、ヤツらのやりそうな失態だった。

製品製造ラインや工場自体の品質不良ではない。営業窓口の完全なる凡ミスだった。通常は営業窓口が製造担当へ製造依頼する。この時、依頼ミスをしたようだ。

この時点で、この処理に対するクレームのやり取りにまた時間をとられる。

結果、パーツメーカーは一切の責任を放棄した。つまりバックレた。

筆者としては困る。すでに提供を介している開始している製品だからだ。また新たに類似品を探している場合でもない。それはもっと時間がかかる行為だからだ。

結論的に折り合いがついたのは、筆者が損切りして新しいポンプ代金を支払うことだった。情けなかった。あり得なかった。悲しかった。

これが彼らのやり方、絶対に損切りはしない。

つまり、この補填はいずれにしても消費者が担うことになる、バケツエアコンだけに限らない。モノの値段には彼らのミスの負担分を消費者が支払っている。それは一般的に知られていないことだ。

作りたてのポンプは廃棄され、再度同じだけのポンプを料金先払いで生産することになった。納期は2週間と早めに対応に応じてはくれたが。。。

クラウドファンディングは赤字に達する。

すでに4月にスタートを切ったクラウドファンディングだったが、5月の時点で赤字に転落していた。開発費や予想以上に難航したエージェント探しにコストがかかりすぎたためだ。クラウドファンディングにも25%支払わなければならない。資金はマイナスに転じた。

クラウドファンディングをやらないほうが儲かった計算だ。

気が付けば12月

時はすでに2019年を終えようとしている。11月29日パーツ一式はエージェントから発送されたと報告が上がった。通常なら3~4日で到着するはずだ。しかし、7日過ぎたが到着しない。何が起こっているのか、一切足取りはつかめない。エージェントは出荷したから安心して。そのうち着くから。としか言わない。

エージェントから珍しく謝罪メッセージが

ちょっと、気持ちを許してしまう、自分が切ない。

(日本の)税関で止められているとの情報

先々週の金曜日パーツ出荷の報告を受けて12日目(2019.12.10)になります。

追跡ができない便のため、実際に航空荷物がどのようになっているのか、 正確にはかり知ることができません。通常は2~5日で到着します。 船便でも2週間+アルファ日で到着します。

毎日、出荷人へ問い合わせを行っておりますが、核心をつく答えが返ってきません。 現時点での主張ですが、日本の税関で止められている状況とのことです。 現在、止められている原因の回答を待っていますが、希望する答えが得られる 品質を伴ってきません。

かつてあった実例ですが、以下のようなもの これらは同時多発する場合もあります。

  • 1) 2018.9.4 関空が台風により水没、連絡橋の長期破損により、遅延3週間でした。 これは運が悪い出来事でした。
  • 2) 爆倉(荷物が多すぎて飛行できない)つまり、荷受待ち もし日本にあるのなら、別の原因です。
  • 3) 日本通関過多 大量の荷物の処理のため、処理待ち
  • 4) 中国税関一斉取り締まり これは、一時期発生したテロを警戒したもの EMSが1か月以上遅延したことも。(通常は3~5日)
  • 5) もう一つあるとしたら、香港で長期間行われている深刻化するデモの影響でしょうか。 いずれにしても正確な遅延情報は入手できません。

エージェントとのやり取り

このやり取りは、この20年変わらずです。だいたいの中国人はこういうトークなんです。わかりますか?毎日これです。期待する答えはまず帰ってこないんです。2社っていきなりなんだ?誰と誰の事?今日の午後って、いつの事?いつまでに回答する気?
私はチェックしてくるって言って、なんで聞いてもないことを回答するわけ?回答する気がないか、やましいことは言いたくないだけなのか。

なぜ通関するのに2社必要なの?1社でよくない?

結局、現場では何が起きているの?(上段の質問)この後も一切の回答は得られなかった。

不明の事実が多いため、筆者もなかなかてこずるし、今後の対策としての知識も得られない。ただ、時がたつのを待つだけということが多いのだ。

工場を出荷後、すでに12日(2019.11.29出荷報告を受けた)経過している。航空貨物便で12日経過はイレギュラーだ。

この出荷に関しては、おそらく混載便と思われる。具体的な業者の業態はわかっていない。いろんな中国人に問いかけたが、みな回答を鈍らせている。なにか怪しいと言っても過言ではない。賄賂を支払っているとか、社会的にまずい組織のような気がしてならない。それでも安定して届けば、気にしない他国の社会組織なわけだが、貨物延着、不安定となると、看過できない。

出荷人(シッパー)と密なる状況の確認が続く(2019.12.13)

先述したように、いまだに質問に対して、回答が希望しない内容にいら立ちを隠せません。筆者は何度も遅延している理由を問うたが、回答はいつも”配送業者は明日通関すると言った”とか”通関は完了した。明日、国内の配送業者へ引き渡されます”など、回答になっていない。

しかも、実際にその通りだとしたら、すでに手元に届いているはずなのに、これは嘘としか言いようがない。なんでこんなに不誠実な対応をするのか、疑問でしかいない。

想像するに、請け負った運送会社は、問い合わせまみれになっているのかと思います。何をどうとか、確認する義務を放棄し、面倒な問い合わせにまともに取り合うつもりがないのだろうと。

こんなレベルの仕事だから、問い合わせが殺到し、その処理に追われている。

いわゆる負のスパイラル。日本ではこのような会社は淘汰され、倒産に追い込まれるが、海外はそのレベルで当たり前。そう考えると合点がいく。

出荷人とかつて以上に、出荷状況のやり取りを行っており。すでにこの2週間で1000回を超えるチャットメッセージの往復を行っている。この問い合わせのために多くの時間を失い、ストレスを抱えている。

難題は山積みだが、開発は好きだ

このトラブルも含めて開発といえる。当然遅延なんてものは、常々あることだ。今に始まったことではない。こんなことで負けていられない。しかし日本人の発想では、指定納期に間に合っていないと不安になるのが一般的で常識だ。電車が数分遅れただけでも謝罪する。

むしろ、電車の安全には変えられないのだが、海外は遅れて当然であり、遅延しても一切の謝罪はないし、悪いとは一言も思っていないのが現状だ。そのためか、程度の悪い仕事をしていることが多い。

今回の場合は、運が悪いタイミングにいくつか引っかかってしまった開発になってしまったが、通常ストレートにコンプリート(何事もなく進んだ場合)した場合、通常納期のやや遅れ程度で、到着する。

こういったリスクも織り込み済みなので、あえて初回ロットと2NDロットを分けたわけではあるが、今回は2回目がトラブル続きだった。複数ロットにするのは対策の一環であり、戦略でもある。あえて2回に分けると、その分の送料等が高くなるが、いずれかが届かない、延着することを想定しているための、安全策である。また、初回ロットが届かない場合に、2NDで対策を行うことができる。

こういったストレスがあって、初めて製品は皆さんの手元に届けられている。目の前にある製品は、単に製品性能だけではないということです。

おもえば、必要なパーツのほとんどを自作した。

外から見えるパーツでいえば、本体とバケツの間にある、この樹脂パーツ。よくできた量産型だ。最初はこれを自分のDIYで作れるとは思っていなかった。試行錯誤して、機械を海外から取り寄せるなどして、実現できた。全部勉強する必要があり、何度もトライアンドエラーを繰り返した。

実はこういったパーツは業者に任せれば作れないわけではない。しかしながら、金型を作るには、それまた高いハードルが待っている。コストと、ロットが非常に高い。今回のバケツエアコンCS707/CS709型機の当初の生産数量は350個。

内、クラウドファンディング向けは300個限定とした。50個余分目に作る計算だ。これは不良品が出た時の予備を意識していた。

存在しないものを作るということはどんなに大変か

一個一個手作りでパーツをたった一人で、夜な夜な生産していました。樹脂量でいえば50kg分かなぁ。パーツもそれなりに必要なので、パーツ生産量も増えてゆきます。とても個人のレベルで作る量を超えています。いつの間にか作業部屋はパーツの山になっていました。

1セットなら3Dプリンタで今なら簡単に作れてしまいます。量産は全く別次元の仕事だと思う。

今は、必要なパーツの入荷待ち。これがないと組み立てはできない。はぁ~困った。毎日がため息に。楽しくない。楽しい開発のはずが、全く喜べない状況になっていった。

今回は本当についていないことが度重なった。本題のまとめになるが、

計画当初から、良い人に巡り合えない。ここが一番難しかった。

パーツ業者が遅延しまくる。

一向にそろわないパーツが、生産の進行を妨げた。

運送会社の遅延。通常どおりの日数で普通に荷物が届かない。

これらが開発の進行を妨げた。これはもはや運がないとしか言いようがない。

できることはすべてやった。必要なお金もすべて出した。それでも市場の期待に応えることができなかった。

大阪税関へ問い合わせてみた。

12月17日、ダメもとで、大阪税関へ問い合わせてみた。可能性のありそうなことはすべてやってきたが、とうとう、ダメ元で行動するようになってきた。希望もかなり薄れてきた。

航空貨物・旅客手荷物 関西空港税関支署 税関相談官 TEL 072(455)1600

に電話してみた。男性が電話に出たが、非常に対応が悪い。まともに話を聞こうとする態度ではありませんでした。お役所対応としても、ひどいレベルです。結果的に何も得ることができなかったため、次に以下へ電話した。

全般 業務部 税関相談官 TEL 06(6576)3001
  e-mail osaka-sodan@customs.go.jp

こちらも、明確な返事を得る事にはつながらなかったが、海外からの荷物が不着することが、”たまに、よくある”トラブルだと話しました。たまにとよくあるって矛盾した言い方(笑)

もし、大阪税関を通過しているのであれば、翌日には荷物は届くはずなのだが、一向に届く気配はない。出荷人経由で話を聞く限り、12月9日の時点で大阪税関を通過し、地元の運送会社に引き渡し済みと毎日言っている。

大阪の依頼先運送会社が、運びもせず、連絡もせず、待機しているなんてありえないんです。それもその引き渡した業者の電話番号すら教えてこない。これは報告義務違反(海外の業者相手に言えるとは思えないが)である。また、確実にうその報告をしている。

筆者は12月17日現在(すでに3週間経過)保税管理地域を含めて日本国内に荷物はないと考えている。

保税地域について

  • 輸出入を行う貨物は、原則的にはいったん保税地域に搬入しなければならず、保税地域で輸出通関を受け、輸出許可を受けると「外国貨物」として扱われる。
  • 輸入の場合にも、保税地域に外国貨物を運び込み、輸入通関を行って輸入許可を受けると「国内貨物」となる。
  • このように、保税地域とは、通関手続きを行うための暫定的な貨物の置き場所をいう。
  • 保税地域では、定められた期間の間に通関を行い、輸入の場合は関税等の支払いをしたうえで、船積や引き取りを行うことになっている。
  • もしその期間を過ぎても貨物が引き取られない場合、該当の貨物が税関に没収される。これを関税法では「収容」という。

ここからは、想像だけで考えなければならない。事実関係を全く把握できないためだ。

民間の保税倉庫

民間の輸出入業者は、通常の税関申告を行う前に、いったん、空港内の自社管理保税倉庫内で保管することができる。これには期限がないものの、税関申告するまで、海外にある状況と変わらないということ。申告を開始して初めて輸入が開始される。前項で、「大阪税関を通過し」とあるが、これはニュアンスの間違い(グレーな言い方で)後日、訂正してくるに違いない。

関空内の民間倉庫には着地しているものの、通関は行われていない。と察する。これだけ3週間も待機させるにはその方法と、または、中国から出荷さえされていない事の2択かと思う。「現地の運送会社」とは、通関業務を含む運送会社であることが十分に考えられる。

現地の運送会社(今回の場合は関西の)は、荷物があるそのたびに変わると考えられる。理由は安い混載便だから、仕事を受けるか受けないかは、その時点で落札される仕組みであると思われるからだ。

通関を行うのは、中国の輸入代理会社、実務は日本の通関+運輸会社と考えるべきかな?

何らかの理由で通関できない。そのため、現地の運送会社が決まらないでいる。というシナリオ。

通常の航空貨物の着時間

これまで輸入実績からすると、通常期の貨物の時間は、3~5日です。これはDHLやFEDEX、UPSなどの有名ブランド貨物でもほぼ変わりません。

ローコスト貨物であれど、問題なく届くのが一般的です。

例外として災害や、荷物の急増などによる遅延がありますが、これらはすべての貨物便で共通します。

今回は2週間以上、(特に例外があるわけでなく)遅延している状態であります。これは船便よりも遅いことになります。船便は7~14日程度。

これまでの貿易20年間で起きた実際の被害例

1)

購入した製品が、指定納期の3か月後に到着。しかし、製品の重さにベニヤで簡易梱包された木箱が耐え切れず、途中破損。製品は運送会社に回収させて、海外メーカーに送り返しましたが、担当者がキレて、連絡が取れなくなりました。担当者は、筆者に修理して使うよう指示を出していました。破損度合いがひどく、とても使用できるものではありませんでした。原因は梱包の不良ですが、彼らは製品は作るが、物流は人任せって感じで、そっからの破損責任は自分にないと認識しています。

2)

サンプルを依頼するため、マネーグラムで電信送金したが、会社の担当者が辞めると同時に逃げて、サンプルは送ってきませんでした。被害価格は100USD程度。担当者はしきりにPAYPALは使えないと言っていた。

3)

筆者が売れると思って、見つけた製品を中国から中国商社経由で購入していた製品が、彼らにより転売されていた。付き合っていた中国商社が、無断で日本市場に向けて提案していた。商売道徳はないのか?現在は取引を停止して長い。信じられないことは多々起きる。

4)

仕入れた製品が全品致命的な不良で、日本で廃棄した。送料や関税を払ってまで、現地に送り返すことの方がコストがかかる。あり得なかった。

5)

仕入れ他製品が致命的な不良で、ひとつづつ日本で修理を行い、程度の悪い二級品として、値下げし(訳アリ製品として)販売せざる得なかった。

世界の工場から見た日本人の立場。

ここまで、読んでいただいた方には、実務をしていないとはいえ、相当の苦労とか、ありえない海外の文化を知っていただける機会があったかと思います。

これは現実です。ノンフィクションです。

目の前で毎日、それなりのリスクと戦っています。我々日本人の立場としては、かなり低い位置にいると思います。交渉しても交渉力がなく、彼らの言うがままでありますし、仕入れる側としては、仕入れ費用の中に最低でも10%以上のリスク管理費用を計上しなければ、やっていけない実情があると思います。

世界と戦うには、ものすごい努力という労働力が必要です。資金も必要です。製品が手元にある軌跡と奇跡を感じてほしい。

初めて日本の業者との連絡に成功

2019年12月18日10:00 日本の配送業者か?電話がつながった。現在詳細の確認電話待ちとしていったん電話を切った。果たしてこの一本の電話が、荷物の電話なのか?先日17日の夜に(18:24)で着電あり。出荷人からも電話したら不在であったとの情報を受け、折り返し電話した。

≪JHSS株式会社とは≫

2017年より貿易運輸を始めたばかりですが、

正確で丁寧な仕事が評価され、口コミで広がり、

この1年間で急成長中!

今年4月、泉佐野に新倉庫をオープンしました。

JHSS株式会社

社】〒530-0044 大阪府大阪市北区東天満2丁目1-10 KOUTOKUビル402号(401号)【泉佐野倉庫】泉佐野市日根野5569番地1

請け負った運送会社の悪質性が発覚(運送詐欺)

2019.12.18

日本の配送業者(荷物の受け渡された先) JHSS株式会社 とつながったことで、今回のトラブルの全容が見えてきた。結論からして、運送詐欺に引っかかりました。 (モノは来ます。)

12/13に大阪港(関空ではなく)に船が到着、12/16に通関を完了
そして本日18日、書類の確認により、状況を知ることとなりました。

筆者は急いでいるため航空貨物を指定しており、出荷人が指定した航空貨物ではなく、船便を代理業者が報告なく使い、運送費をごまかした状態であります。
この件について、運送会社が我々の度重なる問い合わせに対し、虚偽を繰り返しており、悪質であることを説明しています。

荷物の現着は19日の午前を予定しており、同19日より出荷を再開するべくスケジュールしております。

本来なら、すべてのリターンがお届け完了可能なスケジュールを押して、遅延したことになります。筆者は激怒し、この業者に対してクレームをする予定ですが、現金の回収はできなさそうです。
得したのは、悪質な運送請け負った会社(中国)であり、我々は貴重な時間を損したことになります。

無事にクラウドファンディング分デリバリー終了

12月26日をもって全300セットの、バケツエアコンCS707/CS709の発送を完了し、無事にクラウドファンディングが終了いたしました。

翌日、筆者は関空よりイスラエル国へ旅立ちました。そのころ、カルロスゴン被告と同じスケジュールでイスラエルへ。隣国レバノンにはカルロスゴーン氏がいました。

イスラエルとレバノンの位置関係

この続きは、また時期を見て更新します。

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